賢者への道ブログ

歴史から学ぶ賢者となり、未来を考える力を養う。

不安との戦い方〜「未来・現在・過去」時間軸の捉え方ですべてが変わる

「いずれは起業したい」

ベンチャーで若いうちから成果を出したい」

「豊かな暮らしがしたい」

 

 

上昇思考の彼は、

自らの成功を願って

新卒でベンチャー商社に入社した。

 

 

営業経験はなかったが

なんでも卒なく熟せる彼は

入社2ヶ月目にして

営業成績が評価され

上級商材部門に異動した。

 

 

このまま行けば

兼ねてからの望みが

早々に叶う可能性はあった。

 

 

だが、いつからか

彼の歯車は狂い始めた。

 

 

 

成長意欲の強い彼は

忙しい仕事の傍ら

毎朝就業開始より

1時間早く来て

カフェで哲学していた。

 

 

そんな日々はもうすぐ

4ヶ月経とうとしている。

 

 

そんな中

日常的に思うことがあった。

 

 

「何故この会社で働いているのだろうか」

 

 

確かに上昇思考はあったが

ここにいる上司のように

周りを押し退けてでも

上を目指そうという

気概はなかった。

 


 

基本的には

出世している上司を見て

会社で成功している人材を

把握することができるが、

僕はここの上司を

あまり好いていない。

 

 

確かに良いところもあるが

それ以上に悪い面が見えすぎているのだ。

 

 

その好かない姿に自分がならないと

もっと昇進できないのかと思うと

この会社自体が合わない気がしてきた。 

 

 

そう、

 

「働く環境が合っていない」

 

 

直感でそう感じたのだ。

 

 

 

 

上司らは

顧客に対しても、社員に対しても

ただの数字という解釈しかしない。

 

 

確かに評価制度は充実しているが

それらは全て数字によるものだ。

 

 

つまり

営業で成果を挙げたものだけが

この会社では正義なのだ。

 

 

この超実力主義の会社では、 

もちろん正義になれない者は去っていく。

 

 

ちなみに4月に入社した新卒のうち

すでに3割が去っている

 

 

これはあまりに悲惨な現実だ。

 

 

しかも中には

上司に仕事をするのが辛いと

相談に乗ったその日に

退職を告げられた仲間もいる。

 

 

これは明らかに

会社に問題があることを証明している。

 

 

そんな中で僕も

現職に疑問を持ち始め

転職活動を始めた。

 

 

しかし、始めて一週間

結果的に転職することを辞めた

 

 

その理由は単純で、

自分のやりたいことが

定まっていなかったからだ。

 

 

ジャンプする先が決まっていないのに

ジャンプしたところで

そのジャンプは不毛に終わる可能性が高い。

 

 

それならば、

次に乗り移る先を決めてから

ジャンプをし始めた方が良い

そう考えたのだ。

 

 

だからまずは今の会社で

営業スキルを身に着けながら、

自分のやりたいことを探していこう

と考えた。

 

 

 

それからの毎日の

カフェでの哲学は

「天使と悪魔の墳墓」続きだった。

 

 

「この会社に来たことは正解だ」

「この会社に来たことは間違いだ」

「ここでまず一年頑張ろう」

「今すぐやめたほうが自分のためだ」

 

 

対象的な自我がぶつかり合い、

考え事ばかりが増え

次第に疲弊していった。

 

 


そんな悩みの日々のせいか

ここ最近、体の調子がどうもおかしい。

 

 

一週間ほど前から

日常的にふらつくし

めまいはするし

時折吐き気もする。

 

 

小中高と皆勤賞だった僕だが

つい先日は会社を早退し

ついには昨日、欠勤までした。

 

 

 

もはや身体の問題ではなく

精神の問題かもしれない。

 

 

 

考え得る病は

自律神経失調症

うつ病

 

 

 

認めたくはないが、

僕にはいくつかの

うつ病の初期症状が

出始めている。

 

 

まだ医者にかかってはいないが

おそらく診断を受ければ

うつ病」と告げられるだろう。

 

 

 

しかしそんな今、

こんなことを考えている自分がいる。

 

 

 

〜今の職場で仕事をしたくないから、

うつ病になろうとしているんじゃないか?〜

 

 

 

おそらく世の中の

うつ病患者は

僕よりよっぽど

辛い経験をしているはずだ。

 

 

破滅的な労働環境に身を置くことになり

重なるストレスでうつ病を発症し

仕事ができなくなった。

そういう人が多いはずだ。

 

 

 

つまり僕と彼らとでは、

「鶏と卵論」的には

全く真逆なのである。

 

 

 

確かに僕は

今の職場環境と

体質的に合わないが

何かハラスメントを

受けたわけではない。

 

 

 

ならば、なぜ鬱の症状が出ている?

 

 

 

その理由が全くわからなかった。

 

 

 

だから欠勤した昨日

療養と合わせて哲学した。

 

 

 

その結果、

 

今の企業の不安定性

自分の将来の不安を感じてるのではないか、

という仮説が立てられた。

 


そしてそこから来る

過去の自分の決断への後悔の念が芽生え

自責を抱えすぎたのだろう。

 

 

 

確かに今の企業は不安定で

先行き不透明で心配だ。

 

 

 

けれどそれって

ベンチャーであれば当然のことだし、

このご時世大企業に入ったからといって

安定性が担保されているわけではない。

 

 

 

つまり、自分に甘えていただけなのだ。

 

 

自分に都合がいい解釈ばかり

望んでいたのだ。

 

 

 

 

 

長い未来を考えれば考えるほど、

人間の心配は強くなる。

 


なぜなら、

今という時から時間が遠いほど現実性が働かず、

不透明性ばかり強くなるからだ。

 

 

 

「バブル世代とミレニアル世代とで

どちらの方が戦争への意識が強いか」

そう聞かれたら、間違いなく前者だろう。

 

 

 

なぜなら、時間軸上では

バブル世代の方が戦時により近いからだ。

 

 

 

そして

過去と同様に未来も、

今という時から時間軸が離れるほど

正しい視線で視点で物事が見られなくなる

 

 

 

確かに

ネガティブな事象が起こった時は、

遠い未来や過去の自分のことを考え

充実している日々を想像・思い出すことが

鎮静するにあたっては正しい。

 

 

 

しかし

ポジティブな事象が起こった時に

同様の捉え方をすれば、

逆にプラスの部分が抑制されてしまう。

 

 

 

ホリエモンも口々にしているが、

「今を生きろ」とは

そういうことなのだ。

 

 

 

一週間後

一ヶ月後

半年後

一年後

二年後

十年後

 


時は今から遠ざかるにつれて

未来像が予見しにくくなる。

 


だから

未来起こるかわからないことに

くだらない心配をしているよりも

現在というまぎれもない

現実性しかない時間に集中し

生きていく方が正しい

 

 

 

 


不安への正しい対処法を知らなければ

僕のように人生の分岐点で

その不安を煽られ

詐欺に遭う可能性が高まる。

 

 

 

そのくらいに

不安という人間の幻想は厄介なのだ。

 

 

 

不安こそ、幻想だというのに…