賢者への道ブログ

歴史から学ぶ賢者となり、未来を考える力を養う。

新卒離職率が3割になる本当の理由~〇〇の無能さ~

 

 

現在の大学新卒市場を見てみると、

3年以内に離職している人の数は

平均3割と言われている。

 

 

おおよそではあるが

1,2年目に辞める人が11~12%

3年目に辞める人が8~9%とされている。

 

そして就職してから4年目に入ると

離職の割合は5%くらいにまで下がる。

 

キャリアアップの予兆を感じ

昇進・昇格の可能性が増えるからだろうか。

 

 

 

新卒の3年以内離職率30%

近年になって現れた問題だと受け取られがちだが、

21世紀に入ってからのデータを見ると

離職率の変化はさほど大きくない。

厚生労働省の資料>

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000140596.pdf

 

 

つまりは、離職率だけで見ると

さほど昔も今も変わっていないということだ。

 

 

では、一体何が変わったせいで

新卒の離職率を問題視しているのだろうか。

 

 

 

 

 

1.人口減少

 

人口減少は日本の喫緊の課題になっている。

 

何故かと言うと、

資本主義世界では

人口増減と経済成長には

相関があるからだ。

 

 

インドや中国、東南アジアの経済が

急激に成長している背景には

人口の爆圧的増加が関係している。

 

逆にヨーロッパや日本は

人口が増えず経済的に低迷しているため

その補完をしようと

移民を受け入れているのである。

 

 

つまり、移民を受け入れている理由を探ると

「人口減少による経済的低迷」

というところに行き着くのだ。

 

 

そして場面を日本企業に戻すと、

人口減少している社会において

新卒の定着率は企業の成長率に

非常に密接に関係してくる。

 

加えて20年前との違いは、

「手を動かす」から「頭を使う」に

大きくシフトしてきている。

 

 

この「頭を使える」人材をいかに見つけ出し

企業のビジョンと個人のビジョンを結びつけ

入社前後のギャップを解消するかが

企業の採用においては重要になってくる。

 

 

ただ、これがうまくいっていないから

人口減少している現在も

離職率の低下が抑制できていないのだろう。

 

 

 

 

2.採用方法

 

離職率の高さは

間違いなく企業の採用方法が

機能していないことから説明がつく。

 

 

離職率が下らない理由は、

昔も今も、企業が採用に際して

学生からのアプローチを待っているからだ。

 

もちろん「主体性」という部分を

見ているのかもしれないが

それは企業側だって同じだろう。

 

 

つまり「企業側の採用に主体性がないこと」が

離職率を止められていない理由だ。

 

 

例えば、ゲーム会社を想像してほしい。

DQを生み出している会社が

ゲームの作成に関わった人材を欲しがっていたとしよう。

 

もちろんネームバリューがあるから

じっとしていても応募は絶えないだろう。

 

しかし、企業側から

ゲームの制作に携わっていた学生を見つけ出し

採用面接に来てもらうということはあるだろうか。

 

もしかしたら一定数あるだろうが

ほぼほぼその可能性はないと考えたほうが良いだろう。

 

ちなみに僕もここに応募したことがあり、

選考にあたっての質問の欄に

「ゲームを作ったことはありますか?」

という区分があったから、そこからも

ある程度説明がつく。

 

ある人だけを厳選していれば

このような質問項目はないはずだ。

 

 

まとめると、

日本の離職率が下らない理由は

企業側が学生からのアプローチを

待っているところにある。

 

 

要するに、企業の

採用担当の営業力に問題があるのだ。

 

 

指示待ち人間なのは若者だけか?

あなた達も学生を待っているではないか!

 

 

 

3.SNS年代

 

 

「いいねがもらえて嬉しい!」

「沢山の人に認められている!」

 

そういった「承認欲求」を

求めている人は急増している。

 

 

スマートフォンが普及する以前は

リアルだけでしか誰かに

認められることはなかった。

 

 

しかし現代はスマホを通して

誰にでも出会えるようになった。

 

そしてリアルで出会ってなくとも

言葉をかわしコミュニケーションを取り

関係性を構築していけるようになった。

 

 

ただ、もしかしたらこれが

就職や離職に大きな影響を

もたらしている可能性がある。

 

 

つまり、ネットで成り上がるほうが

企業で昇進するよりも楽なのだ。 

 

 

 

Twitterを見ていて

ツイート内容やプロフィールで

「権威マウント」を取る人はたくさんいる。

 

 

「年収〇〇万円」

「年商〇〇万円」

「大企業〇〇社から内定獲得」

「新卒一年目で○○トップ」

 

 

実績という権威を持って

マウントを取るのは良いが、

結局これが本当なのかどうかを

証明することは文面からでは不可能だ。

 

 

実際、就職活動においても

これと同様なことが起こりうる。

 

 

「〇〇大学在籍」

「△△大会1位」

「□□賞受賞」

 

もちろんこういった権威は

周りの学生よりも自分を優位に立たせる

素晴らしい功績だ。

 

しかし、これだけを見て

採用側が判断するわけではない。

 

 

結局は、

 =========

・そこから何を学んだか

・何が身についたか

・なぜそういう結果に結びついたのか

 =========

そういった、その人の人間力の部分が評価される。

 

 

 

しかし、現在の就職市場を見ると

この人間力がなくなっているのではないかと思う。

 

 

承認欲求の強い現代人に

「なぜいいねがほしいのか」という質問をしても

大抵の回答は集約され

その人個人の人間力

ほぼほぼ見られないはずだ。

 

 

単発的な欲求を求める人には

眼の前のことしか見えていない。

 

 

もしかしたら今の若者は

自分の未来に興味が無いのかもしれない。

 

 

5年10年かけて

企業でのポストを上げていくよりも、

1年2年の短い期間に

ネット界隈で欲求を満たしていくほうが

今の若者にとって重要なのだ。

 

 

世界や日本が不安定な近年、

社会観念に囚われた生き方をするよりも

今を楽しんだほうがいい

という考え方をする人は多くなっている。

 

 

 

「個人の芸能人化」

 

これが現代のトレンドだ。

 

 

このトレンドで成り上がれば

学歴は関係ないし

実績次第では良い企業に入れる

可能性は十分にある。

 

 

「半学歴主義」的なところから

インフルエンサーは始まっている。

 

 

それならそこで短期的に成り上がって

就職活動のときに周りを実績で圧倒し

自分の求める仕事につけばいい。

 

 

もっとも、そんな自由人を

頭の固い採用担当が受け入れるかは

わからない。

 

わからないが、人脈によっては

ヘッドハンティングされる可能性だってある。

 

 

 

つまり、若者が取るべき道は2つ

 =========

就職して5~10年かけて成り上がる

インフルエンサー活動を通してヘッドハントされる

 =========

 

自分の「~たい」が

個人的社会的な利益にならなければ

それはただの自己満足だし

市場評価ではなく自己評価という

それこそ低レベルな承認欲求に終わる。

 

 

 

 

まとめ

 

 

この内容は「僕が新卒3ヶ月で転職しよう」と考え

実際に転職活動に移る上で

自分のキャリアを考えて

一旦保留にしたところから見えてきた視点だ。

 

 

日本の新卒離職率は現状3割となっているが、

ちなみにフランス人は

「お金ができたらやめる」

「なくなったら仕事を始める」

というワークライフスタイルを取っている。

 

僕のいとこが昨年フランス人と結婚をし

そこから仕入れた情報だから間違いない。

 

 

だから正直、問題は数字の面ではない。

 

現に離職率3割はここ数年に限ったことではない。

 

この問題に対して哲学していった結果、

たどり着いたところは「人口減少」だった。

 

 

いまの政府もこの問題に対して

早急に対策を講じようと

保育無償化などを先日制作化している。

 

 

それほどまでに、経済と人口の関係は

密接にあるのだと今一度認識してほしい。

 

 

そして一番伝えたいのは

「簡単に転職したいと思うな」

というところだ。

 

 

本当にきつくて、ブラックで

体型が変わってしまうほどの

労働環境にいたのであれば

おそらくその人は

「転職したい」と思う前に

「辞めている」はずだ。

 

 

僕は実際そうではなかったし

自分のやりたいことだけを

やろうとしていた。

 

その浅はかさをこの1週間で知ったし、

転職が「何一つ自分のためにならない」

ということを肌で感じた。

 

だからここに綴っている。

 

 

未来をどう構築するかは自分次第だが

今の自分の「~たい」からの未来設計ではなく

しっかりと未来のビジョンから逆算して

「その達成のために今やるべきこと」

を考えたほうが合理的だ。