賢者への道ブログ

歴史から学ぶ賢者となり、未来を考える力を養う。

IT未経験挑戦まで残り14日「テレワークできるかどうかは、会社の規模でわかる」

こんばんは。

IT未経験挑戦まで残り14日です。

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『日本企業の勝算』の著者

デービッド・アトキンソン氏が

コロナショック以降、テレワークに移れた会社と

そうでない会社についてデータから

分析しています。

 

 

従業員規模別テレワーク実施率

 

企業の大きさは、

業種と資本金と従業員数の観点から

定義することができます。

 

従業員だけで定義すると

ーーーーーー

・50人未満は「小規模事業者」

・50人以上300人未満は「中小企業」

・300人以上は「大企業」

ーーーーーー

とおおよそ大別できます。

 

そして東京商工会議所のデータによると、

以上に大別された企業別のテレワークの実施率から

驚愕の事実がわかっています。

 

1238社を対象に調査されたデータによると、

ーーーーーーー

大企業   ー57.1%が実施

中小企業  ー28.2%が実施

小規模事業者ー14.4%が実施

ーーーーーーー

という結果になっています。

 

ここからわかることは、

従業員数の多い企業ほど

テレワークにシフトすることができ

従業員数の少ない企業はテレワーク化できない

ということです。

 

 

平均社員数3.4人の日本企業

 

テレワークに移行できない問題の一つとして、

会社の規模ということがわかりました。

 

ここで、日本企業のマクロ的なデータを共有します。

 

日本は現在おおよそ360万社あるとされていますが、

そのうちの約305万に当たる会社の社員数は

平均で3.4人とされています。

 

これを人口比率で見てみると、

日本人の1/4人が平均3.4人の会社の社員として

働いているということがわかります。

 

世界の企業との比較を見た時、

ドイツを始めとした先進国の大企業の数と

日本の大企業の数は大差ありません。

 

しかし人口比率化したときに、

日本は人口あたりの小規模事業者に務める

社員数がかなり多いのです。

 

 

日本がIT化で遅れを取る理由

 

以上の二点から言えることは、

日本でテレワークが浸透していないという

データが出ている背景として、

日本では先進国に比べて人口あたりの

大企業社員が低いからということがわかりました。

 

ちなみに日本でIT化が進まない理由や

世界にIT技術で遅れを取っている理由が

この点にあります。

 

技術力も人材力ももっている大企業は、

IT化できないマーケットが大きすぎるため

積極的に市場参入しないのです。

 

 

さいごに

 

実は日本企業の問題はこれだけではなく、

例えば生産性と給料の高さも従業員数の多さと

相関関係があることがわかっています。

 

日本の中堅企業の平均社員数は

41.1人とされている一方、

EU28カ国の中堅企業の平均社員数は

104人とされています。

 

つまり

日本とEU28カ国の生産性と給与は

その60人分の差が出ているということです。

 

日本はこれまで中小企業が有利になるように

政府が規制をしてきて、

そして近年表出化されている問題は

その社会構造の構築方法に起因している

というわけです。

 

生産性が低い点、最低賃金など給与が低い点、

有給取得率が悪い点、

そしてテレワーク化できない点、

それらは企業の規模感によって全て説明がつく。

 

これがアトキンソン氏が某著書で示した内容です。

 

 

ちなみに僕はコロナショック以降、

マクロ経済学の有用性を強く感じ

複雑な社会問題の解決のために

マクロ的な知見を活用しようと

日々勉強しています。

 

ポストコロナの社会で急発進できるよう

これからも精進していきます。