賢者への道ブログ

歴史から学ぶ賢者となり、未来を考える力を養う。

それでも貴社を辞めたいと決意した理由

人として信用ができなければ

契約しようとはならない

 

 

これは、K社の営業として働いたことで

教訓になったことだ。

 

言ったのにやらない。

言っていたのにやってくれない。

 

こんな状況なら、契約を切られて当然だ。

 

 

それは、Hでんきという商材を通して学んだ大切なことだ。



お客様と会社の関係性は、フラット

いや、むしろお客様の方が高いかもしれない。



そんなステークホルダーの関係性は

会社と社員の関係にも転換できるはずだ。



そして誠に遺憾ながら、

現在ぼくがK社に対して感じているのは

まさにその裏切られた感だ。



会社側も、

もしかしたら僕に期待外れだ

と評価しているかもしれない。



ただ、僕の会社に対する評価は

期待外れだったというのが

この10ヶ月働いて感じたことの結論だ。




 

突然だが、

会社という存在がそもそも

どういう意義を持っているのかを

少し考えていきたい。

 

 

会社の存在意義、

それは「社会に価値を提供すること」だ。

 

 

 

社会という言葉はとても包括的で、

それゆえ非常に理解のしにくい

抽象的な言葉であるが、

言い換えれば「ステークホルダーのため」

と言って良いだろう。

 

 

ちなみにステークホルダーとは、

会社と利害関係を持つもの(潜在的なものも含む)

という理解で事足りるはずだ。

 

 

社員は当然そうだし、取引先はもちろんそう。

 

 

つまり、ステークホルダーのためにならない

会社の仕組みや制度は

会社の存在意義を見出さないわけだ。



そして非常に残念なことだが、

僕にとってのK社の評価はまさにこれだ。

 

 

Hでんきという商材を扱う理由を問うた時、

こんな返答があった。

 

 

「今はデメリットを被らせていい。

うちと関わっていることで

色々な商材を扱えるという

メリットを与えられていい。」

 

 

こんな謳い文句は、もはや気狂いだ。

 

 

それはまるで、株の商売で

「この株買ってくれたら〇〇まで

価値が高騰しますよ〜」

と言って買ってもらっているようなもの。

 

この手法で利益を得て

個人の予算を達成させたとしても、

会社は社員貢献しているかもしれないが

総合的な社会貢献には全くなっていない

 

 

しかも今後、

事業者にメリットある商材を販売できるなど

約束されているわけでもない。

 

 

水面下で動いていると

よく上層部は期待させてくれるが、

Oサポートを始めとした新商材も

なかなか開始されることがない。

 

できていないのにできると言うのは、

僕ら電話アポインターで言う

1日5商談作れていない人間が、

明日にはできる、来週にはできると

口だけやる気ある状況と何ら変わらない。

 

もちろん経営陣が

どんな苦労をしてサービスを構築し

取り次ごうとしているのかなど

皆目見当がつかない。

 

経営陣が現場の状況を把握できていない

ことと同様に、

いっぱちの社員には経営層が

どんな泥臭いことをしているのかなど

口にすることも失礼だ。

 

 

 

 

だが、それでもぼくは提言する。




 

 

そもそも論にはなるが、

会社は大企業と中小企業、ベンチャー企業

三別することができる。

 

K社は間違いなくこの中で

ベンチャー企業に値するだろう。

 

僕もベンチャーを望んでK社に入社している。

 

ベンチャーにはこれからの社会を

大きく変えうるという可能性が

秘められている。

 

 

ベンチャーにはそういう魅力がある。



しかし、K社にはベンチャーとしての

魅力がほとんどない、

と最近ぼくは思うのです。



新規事業や何かの導入にあたり

時間や期間をかなり要しているし、

もちろんそれが正しい経営戦略とならなけばならない

ということは承知しているが、

であればすぐ取り組めないほどに

資金がないか、あるいはその人材がいないかの

どちらかとしか考えようがない。

 

 

商材の影響か仕組みも前近代的だし、

もしそうでないとしても

導入が遅れるのであれば、

それはK社が本質的な

ベンチャー体質でないからだろう。

(採用表面上ベンチャーなだけ)




ちなみに、

僕のK社に対して感じたことは以下だ。

 

 

・そもそも資金がないのではないか。

・事業を多角化されるつもりがあるのか、実行させる気があるのか。

・社さ員を大切にする気があるのか。

・何故こんなにも離退職が多いのか。



包み隠さず言うと、

K社の経営に対して隠しがたいほどの

疑いを持っている。

 

 

「もう成長限界点に達しているのではないか」と。



ちなみにぼくは、

採用エージェントのR社を

利用した時にこの会社を紹介された。

 

担当の人はものすごい営業力が強く

この会社はすごいと、これから伸びると

そう強気に勧めてきました。

 

しかし、今振り返れば

電気の自由化が始まった当初で

ブルーオーシャンだったから

急成長できたのかもしれない。

 

それに加えて、

その時どんな事業をしていたのかも

詳細は教えてくれなかった。

 

情報弱者で、だけど成長意欲のある

そんな存在がぼくであり、

K社はそういう人材を急激に伸ばす

環境のある会社なのかもしれない。



ちなみにライト商材の利用者数を見ていると、

最初の何年かは右肩上がりになり続け

それ以降は緩やかな成長など

契約数が伸びない状況が見られる。

 

もちろん何もしていなければ、

上がったものは最高点を境に下降を続ける。

 

ぼくは、いまの僕たちの状況をこう分析する。

 

Hでんきの契約数を担保すべく

サッカーのリフティングのように

下がる利用数を元に戻し続ける

という作業を淡々と熟しているだけだ。

 

だから誰でも売れる商材という意味で、

「ライト商材」と呼ばれるのだろう。



おそらく、こう考えている社員は

僕だけじゃないはず。

 

これまでの人員の出入りを遡ると、

今まで何人の社員がこの会社で

離職してきたかはわからないが、

自分の上司やその数を見れば

疑いを持っている人が大多数であることは

紛れもない事実だ。

 

 

離退職が相次ぐのは、

会社の考え方が現代の働く者の価値観に

全く合わないから、以外には考えにくい。



いち若者の考え方として意見すると、

会社の個人に対する評価など

正直どうでもいい。

 

それよりも、

自分が社会にどう評価されているのか

自分が社会にどれだけ貢献できているのか

という方を重視する。



だからこそ、

現代の会社は社員に社会貢献感を持たせるよう経営戦略を取らなければならないし、

そういった市場変化に気づき

採用方法も変革していかなければならない。



これこそが

ベンチャーである意義なはずだ。



しかし、いまのK社を見ていると

そのベンチャー感からは程遠い。

 

そんな期待外れ感から、K社への信用が

大変恐縮ですがなくなっています。



ぼくはHでんきという商材のアポインターしか

この会社での経験はほとんどありませんが、

(一時期はポスレジを売ってはいました)

会社の状況はあまり優れないように見えます。

 

 

風の噂程度ですが、

他事業課で行っているテレビ番組も

企業が集まらず状況がかなり厳しい

という声も届いています。



 

自分の社員としての存在がガン細胞なのか

 

それとも会社という身体そのものがいま不健康なのか

 

あるいはどちらでもあるのか

 

 

 

正直自分の今後の社会人生活が

不安でしかありません。



 

経営陣の方々がいまどのような活動をしていて

会社にどのくらい利益を出しているのかは

ぼくには皆目見当がつきませんが、

少なくともぼくにも見える

他社員の方々の様子を見ていても、

会社に利益を生んでいるのが

ごく少数であるのは事実です。

 

 

この状況がもし、

日本の企業ならどこもそんな感じ

というのであれば、

おそらく日本企業の考え方や進行方向が

間違っているのでしょう。





さて、ここまでは大義的な視点から

会社に対する思いを示してきましたが、

ここで、いまのコールセンター側の視点や

商材に対する考えを、現場目線で

具体的に示していきたいと思います。



そもそもHでんきという商材の

主要ターゲットが情報弱者であるということは

今更言うまでもない。

 

 

しかし、もしかしたらこの戦略ことが

K社の転換期に水を刺しているのかもしれない。



ちなみに現在のK社の現状を、

アラル海を例に説明するとわかりやすい。

 

ロシアの巨大な湖であるアラル海

干上がったことはご存知だろうか?

 

いまのK社の商材Hでんきの事業部の現状は

縮小している高年層事業者と同様

干あがろうとしているアラル海

瀕死の魚たちを集めているような状況に見えます。

 

もちろん、湖地下は歪曲隆起しているので

干上がる過程でいくつもの水溜りとして

分裂していきます。

 

小湖を転々とし人を集め魚を射止め

しかし今その小湖すらなくなろうとしている

そんな状況だ。

 

だけれど思った以上に漁師の数が多く

ただそのそれぞれの腹を満たすほど

魚を採れていない状況というのが、

各個人の予算が達成できていない状況と

リンクしている。



強い剣士が錆びていく剣を振って

相手を倒していこうとしている姿に

とてもよく似ている。

 

なぜ別事業や別手法、別拠点に移行しないのか。いや、できないだろうか?



もしこの状態が

何らかの不可能性があって

生じている現状なのであれば、

そりゃ予算達成者は少なくなっていくし、

そもそも事業として経営として

赤字になってしまう。

 

もしこの状態が

転換可能であるが時間がかかる、

もしくは経営陣のみ知る

水面下での何らかの動きがあるのであれば、

そのホウレンソウ(報告・連絡・相談)を

やはり下に共有していかないと、

下の人間の会社への不安や不満は払拭されず

離職という形での解決になってしまう。



出入りが多い現在の経営状況から察するに、

後者もしくは前者及後者どちらもが

強く影響していることだろう。




それからもう一つ、

Hでんきという商材を扱う上で

わかったことがあるのでここで提言したい。



Hでんきがライト商材であることは

先にも伝えたので言うまでもない。

 

しかし、このライト商材には

ウィークポイントがある。

 

それは、取り次げない環境

いわゆる「環境NG」が存在することだ。

 

しかもこの商材、

電気の使用量によって獲得の単価が

上下してしまうのだから

予測不可能性がかなり高い。

 

だから商談に行って、

つまり交通費やコール費など販管費を使って

何のお金にもならないことなどザラにある。

 

さらに、不思議なことがある。

 

こういった環境NGを減らそうと

ポインター側で努力したとしても、

電気代の詳細や自分の店舗が

ビルの管理会社請求なのか

本社で一括決済なのかどうかなど、

情報超弱者と遭遇した際には

微妙な反応しか返ってこないので

リスク回避をすることが難しい点だ。



どんなにIT技術を駆使したとしても、

(例えばGoogleで外観の様子をキャッチしたり、

食べログホットペッパーなどの

ネットサーチを駆使して、

電話担当者がオーナーかどうか照合を取るなど)

自分たちの目が正しいのか、

電話担当者の認識が正しいのか、

コストを使って伺わないとわからないのだ。



つまり経営効率がとても悪いのだ。

 

確かに単発の利益は高く出るので、

調子がいい時期や力のある人は

一人で月100万を捻出する

といったこともある。

 

しかし、これを実現可能な人材は

商材部署の一部の人間だけで、

半分以上は赤字社員となってしまう。

 

悪循環はこれだけには留まらない。

 

利益の出しにくい商材で

チームを作り、個人に予算を与え

しかし予算を達成できるのは一部。

残った赤字社員は量が足りないと

稼働時間が増え、

それに呆れた人材は離れていく。

 

さらにアポイントの量が

一人当たりに必要となるので

さらなる負荷が赤字社員を襲い、

さらに人材があぶれていく。



Hでんきでチーム予算を達成させるためには、

 

・一定数のアポインターがいる

・潤沢なリストがある

・効率よくフローを繋げられる仕組みがある

 

少なくともこの状況が

一定ライン担保されていなければならない。

 

しかし現状は、

 

・アポインター数が減少している

・枯渇したリストを回している

・新設だと電気の使用量や検診日が来ていないなどのファール案件が増える

 

そんなこんなで、進捗が全く合わない。



人間は「イケる!」と思わないと

その行動量を増やすことができない。

 

〇〇(ネガティブなこと)だから

△△(改善策として)しろ!

 

と、超過労働を強いられる。




色々な話題を出してみたが、

端的に「燃料切れ」である。



たくさん列車を生産しているが

そのコストを回収するほど滑走できず

しかも石炭が不足している。

 

だから取り敢えず燃えそうな

近くにある雑草や古紙を入れて

何とか走れているような状況だ。

 

いつ止まるかわからない。



そんな危機的な現場の状況を

知っているのかはわからないが、

上層部は早急に対処案を講じるべきだ。

 

それを「主体性」という

よくわからない免罪符をかざして

下が一念発起するのを構えて待っていても、

下は走ることがやっとなので

そんな代替案を考えている余裕などない。

 

それに代替案を出したところで、

もっと構成を練りなさいとか

それでどのくらい儲かるのか

進捗が現在の何%増になるのか

それを提示してもう一度こいと返される。



現場では改善することは改善して、

それでもうまくいかない。

 

だから、上層部に

相談や改善を持ちかけている。

 

しかし上人は動かない。



まさに

「会議は踊る、されど進まず」という

ウィーン会議の情景と同じだ。



 

こんな状況が10ヶ月続き、

その改善の余地がないとぼくは見限り

K社にこの報告を提出します。




ちなみにですが、

ぼくはK社に恨みを持っているから

こういったことを綴っているわけではない。

 

社員はみな互いに協力的であり、

基本給も高く(残業時間込み込みだが…)

成果を出せばインセンティブももらえる。

 

しかし冒頭にも申し上げたが、

K社という会社を通して

社会的に価値のある仕事ができているとは

少なくともぼく個人の解釈では思えない。



ただ、ぼくはK社の人柄を

とてもよく思っている。

 

そもそも言っても無駄だと

他責な発言をしているのであれば、

こんなに自分の考えや思いを

ぶつけたりはしない。



この会社なら改善できる。

もっと大きくなれる。

 

そう思って僕はここまで

文章を書いてきた。

 

現場の声というのは

非常に聞こえにくいものです。

 

小鳥のさえずりのようなものでしょう。



しかもこれだけ上層部が強ければ、

下にいる人たちは

上に何かをぶつけようとは思わないだろう。

(負け試合に、誰が挑むだろうか)



こんな行動ができるのは、僕しかいない。

 

 

 

そして今回は、

その使命を果たすべく

最後の仕事とさせていただきたいと思います。